HOUSE
街並みを臨む住宅
高台の棲家
2020.12
- 所在地沖縄県八重瀬町
- 階数地上3階
- 床面積145.91㎡
CONCEPTコンセプト
高台から八重瀬の街並みを眺望できるロケーションに惹かれた求めた敷地に二世帯住宅を望まれた。
敷地は内外に高低差があり過半が傾斜していたことから、地形を活かしつつ要望の具現化をすることは勿論、床面積と躯体ボリュームを極力抑える平面計画と断面計画が必要とされた。
建物配置は条例による崖地の影響範囲と敷地の高低差から1階分を小さくまとめた片持ちの平面計画とした。上階を持ち出すことで必要諸室の面積と駐車場台数を確保しつつ土工事の範囲を狭めることで施工性と経済性を考慮した。
床面積を抑える工夫として天井高さ・床高に変化をつけ空間に広がりを感じさせつつ2層分の階高に床下収納や小屋裏物置を設けて収納量を確保する2.5層の断面計画とすることで居住空間を19坪程の床面積とした。それに加えて高台に位置し眺望を得る為に設けた大開口が面積以上の広さを感じさせてくれる。
構造=仕上げとしてインテリアとしての普通型枠打放ちを採用。間仕切り壁に用いたラワン合板との対比が柔らかさを印象付けている。
3階の大開口からは街並みの他に緑を臨むことができる。それは敷地高低差があるが故の賜物。敷地条件と建築デザインが小さいながら豊かな住環境を実現させた事例となった。
PHOTO GALLERY
Facade北西側外観
大開口と浮遊感が印象的な外観。
Stairs階段
2階に玄関のみ設けた。3階への階段は片持ちとし木漏れ日の様な影が印象的。
LDKLDK
LDKよりバルコニーを見る。敷地に高低差があることで3階にも関わらず緑を臨むことが出来る。
Private room寝室
寝室は将来分割出来るように計画をした。北西面に設けた大開口にはLOW-Eガラスを採用した。
Private room寝室
寝室からの眺望。時間と天気の移ろいを日々感じさせてくれる。
Private room寝室
コンクリートと間仕切り壁に用いたラワン合板との対比が心地よい。
Hallway廊下
廊下よりリビング側を見る。書斎、床下収納、リビングと床段差がある住宅の特徴を感じるアングル。
Bathroom浴室
レインシャワーを施した浴室。浴槽につかり窓を開けると街並みを臨むことが出来る。
Study room書斎
書斎よりリビングを見る。書斎の窓からも街並みを臨むことが出来る。
Rest roomトイレ
トイレの手洗器には地元の工房の作品を採用。
Hallway廊下
廊下より寝室側を見る。仕上げとしてコンクリート床を採用。
LDK
キッチン側から見るLDK。造作キッチンはコンクリート製。二型の配置とすることで視界を妨げるフードを壁に配置した。
LDK
リビング側から見るLDK。眺望を得る為に設けた大開口が面積以上の広さを感じさせてくれる。
LDK
キッチン壁には出身地より取寄せた名産品の煉瓦タイルを施した。
Facade nightscape北西側外観 夜景
植栽もライトアップされ昼と違った印象になる。
撮影:井田 佳明