HOUSE
跳ね出したBOXが特徴的なコートハウス
ズコーン
2014.04
- 所在地沖縄県宜野湾市
- 階数地上2階
- 床面積122.19㎡
CONCEPTコンセプト
宜野湾の区画整理地の一画に敷地はある。計画当時は隣接地に建物がなく今後変化していくことが予想された。そこに個人住宅を望まれた。内外装に亘り生活感を感じさせたくないとの施主の意向と経年による周囲の変化に如何に対応していくかを意識し計画を進めていった。
外部から直接見える開口部の数を減らし大壁で囲まれた外部空間から通風と採光を得つつ視線を制御することで近隣の変化に対応する。ファサードの特徴的な跳ね出したボックスはテラスの目隠し。機能面に意匠性を持たせた。圧迫感の軽減と下階に自然光を取り込む為ずらして重ね、外壁色を塗分けたことで一層浮遊感が増したデザインとなった。
プランは駐車場の確保と家族の年齢から1階にプライベートエリアとして客室と水廻りを設置。そして2階にパブリックエリアのLDKを設ける計画とし1・2階が過分数になりすぎないようにボリューム比を極力そろえた。
階段上部の吹抜けと、花火観賞用に雛壇上にした屋上スラブにより高天井となったことで面積以上の広さを感じるLDKは客人が多いとのことからそれぞれの居場所となるベンチとしてダイニングの床高を上げた。生活感を感じやすい家電は建具を用いて収納できるようにし、空調機器も床置きを採用し家具で隠蔽。照明計画も間接照明と照度と光の角度を確認しながら個数も厳選した。開口部・建具・家具といった内装を構成する要素においてウォルナットを基調とした色味と、線を整理し極力減らしたディティールを追求したことで落ち着きのある上質な空間となった。ダイニングの床と天井の斜貼のフローリングが空間の緊張を和らげるアクセントとなっている。
PHOTO GALLERY
Facard東南側外観
外観を途分けすることで浮遊感が強調された外観。
Facard東南側外観
ずらして重ねたボックスが特徴的なファサード。
Entrance玄関
感覚を揃え、隠し扉のように扉材と壁材に施した木板貼りの玄関扉と壁が印象的なエントランス
shoe cloakシューズクローク
玄関脇に設けた通り抜けできるシューズクローク。玄関には靴箱を設けず家族はこちらから通る動線
Entrance玄関
片持ちの階段を採用し開放的安印象となった玄関。
LDK
リビングよりダイニング方向を見る。斜め貼りの床・天井がアクセントになっている。
LDK
階段上部の吹抜けと天井高により広さを感じるLDK。
Diningダイニング
生活感を感じさせないように建具で家電を収納。ルーバー状の家具内には床置き用の空調を設置する。
LDK
ダイニングよりリビングを見る。奥に見える大壁で囲まれたテラスより充分な採光を通風を得る。
Bedroom寝室
デスクと可動収納を造作した寝室。自由なレイアウトが楽しめる。
Bedroom寝室
寝室は周囲を大壁で覆うことで外部からの視線等が気にならない。
Washroom洗面室
1階はプライベートエリアで家族だけが利用することから、トイレと洗面・脱衣室を一体で計画し狭さを感じさせない空間とした。
Facade nightscape南東側外観 夜景
極力外部から開口部が見えないようにデザインした外観。
Facade nightscape南東側外観 夜景
照らされたエントランスの木板が客人を迎え入れる。
撮影:石橋マサヒロ