APARTMENT
一般的なルールをやめたユニークな共同住宅
HANA HOUSE
2016.07
- 所在地沖縄県石垣市
- 階数地上3階
- 床面積306.9㎡ Atype 45.50 Btype 45.10
CONCEPTコンセプト
石垣島に立つ共同住宅は、昨今多くの観光客が訪れる少し慌ただしいこの島に落ち着いて生活でき、居住性が高く長く住める共同住宅を目標として設計された。外観は牛乳パック を二つ並べ間に階段室で繋いだような形状。窓はリズムよく外観に配置されているが、この窓と建物の佇まいに , この共同住宅の計画のコンセプトが現れている。 ①本敷地は将来全面に計画道路が通る予定でその将来、道路が通ると計画敷地は 473.79 m²から約 1/3 のわずが 148 m²となる。建ぺい率は角地適用で 10% 緩和されるが、2種類 の敷地で計画しているのと同意であり、面積が小さくなった土地でどれだけ建ぺい率を有 効に設計できるかがこの敷地の1つ目のハードルであった。 ②特に沖縄では、採光や通風を頼りに環境の良い面に向け大きな開口と物干しテラスを設 けるのが一般的である。本計画ではその一般的にをしてしまうと居住性が悪くなると判断 しスタートした。理由として大きな通りが出来た時、大きな窓が南面に来ると、騒音と視 線的プライバシー(洗濯物が並ぶ景観にしたくない)が確保できない。また大きな窓はただあるだけとなってしまう。一般的を止めるだけで、道路面の窓デザインは画一的な共同 住宅の表情から一変した。玄関、リビング、キッチンに必要な窓の大きさ、高さ、光の量 をあらためて考えていくだけで、外観はどんどん個性的にさらに視線的なプライバシーは 高まっていくファサードデザインになった。 ③次に平面的にフレキシブルである事を意識した。家賃は常に関係するが、望むは住い手が単身から子供がいても対応できる欲張りな平面を求めた。建具の解放や可動収納の位置 で部屋数を変化させる事で家族のライフスタイルに対応する。LDK にとらわれない平面計 画となっている。わずか6世帯の小さな共同住宅であるが長く住み続けてもらう事で家としての新たな交流やコミュニティが出来上がる事を期待している。
PHOTO GALLERY
Facade南側外観
将来復員の広い道路がくる計画があるため、大小様々な窓を配置。
一般的な前面テラス・大型開口を止める事で洗濯物が前にでないユニークな外観を作り出す事ができた。
物干しテラスなどは横と背面に設けた。
Interior内部空間
Aタイプ3階 玄関側より内部をみる。建具は壁面に内包されているため空間全体がみわたせる。
Interior内部空間
Aタイプ3階 LDK側より見渡す。三角のFIXガラスがより空間を広く感じさせる。
Interior内部空間
Aタイプ3階 建具によりLDKと個室と仕切る事が可能。
InteriorInterior
Bタイプ2階 大きな1ROOMとしも建具で仕切り分ける事も可能。
Interior内部空間
Bタイプ2階 LDKと部屋は建具で仕切るだけでなく可動収納でレイアウトを変える事が可能。
Facade-nightscape外観・夜景
1階より見上げた外観・窓からもれる光がユニーク。
Facade-nightscape南側外観・夜景
ミルクパックを2つ並べたような外観。階段を挟んでいるためお互いが角部屋となり居住性があがる。
撮影:石橋マサヒロ