HOUSE
勾配屋根による開放空間とファサード
ソラミネノイエ
2024.07
- 所在地沖縄県糸満市
- 階数地上2階
- 床面積114.48㎡
CONCEPTコンセプト
敷地は沖縄本島南部の豊かな自然と歴史文化が色濃く残る地域にあり、周囲を畑に囲まれた長閑な住宅地に位置する。
クライアントは友人との交流が多く、在宅勤務を行っていることから多目的に利用可能な空間と、ご夫婦共に海を楽しむ趣味を持つことから明るく開放的なカリフォルニアスタイルの家を要望された。地域性や周辺環境を考慮しながらもカリフォルニアスタイルの特徴である開放感を実現する必要があった。
特徴である開放性の実現は地域性に基づき適切な距離感や外部からの視線等を考慮する必要があった為、緩衝帯として目隠し壁を施したテラスを設け適切に遮ることで解決を図った。このテラスに隣接しリビングと多目的空間を配置し、テラスを介してリビングと多目的空間との一体感を持たせ多様なシーンに対応可能な柔軟性のある住空間を実現しつつ、外部環境にとらわれない開放感を得ることができた。
またシンメトリーな勾配屋根を採用することにより両空間に高天井を設け、大きな開口部を通じ自然光や風を取り込むことで、広がりと心地良さを生み出した。
勾配屋根は庇先端にディテールを施すことで、ファサードの象徴的な要素として機能するシンプルで印象的な形状となっている。木や鉄、コンクリートなどの異素材を組み合わせ、それぞれの質感を活かした仕上げ方法を採用する事での空間の調和と、青をアクセントカラーに用いることで海を感じる西海岸の爽やかさ、趣味である海への愛着やライフスタイルを反映した住宅となった。
PHOTO GALLERY
Facade外観
南側建物正面 シンメトリーの勾配屋根が象徴的
Facade外観
アプローチ部分 深い軒が内部へと誘う
LDK
勾配屋根による高天井と大開口による広がりを感じるリビング
Kitchenキッチン
青のタイルが西海岸の爽やかさをイメージさせる
Livingリビング
ダイニングより床を掘り下げたリビング
LDK
リビングから玄関方向を見る。ダイニングとの段差はベンチとしても利用できる
LDK
テラス側よりリビングダイニングを見る
LDK
コンクリート杉型枠打放しを用いた壁が空間に落ち着きをもたらす
LDK
大開口によりテラスとリビングが一体化した空間
Terraceテラス
目隠し壁によりプライバシーを確保しつつ開放感を得る
Outdoor living趣味室
テラスを介してリビングと一体利用可能な多目的空間
Outdoor living趣味室
多目的に利用する勾配屋根の高天井による広さを感じる空間
Hallway廊下
玄関から見る。右が多目的空間、左がダイニングへと通じる廊下
Hallway廊下
暗くなりがちな廊下にトップライトを設けて採光確保
Private room寝室
一部に仕上げとしてコンクリート普通型枠打放しを採用
Stairs階段
2階へと通じる階段
Private room寝室
外壁と同色を内部にも取り込み繋がりを持たせる
Private room寝室
屋上へと昇ることも可能。屋上からは海を臨むことが出来る
WCLクローゼット
作業スペースを確保したファミリークローゼット。脱衣室と隣接し回遊できる位置とし動線を考慮した
Wash basin洗面室
ルーバー扉と青のタイルが印象的な洗面
Rest roomトイレ
腰壁にモールディングし色と素材使いで好きなテイストを表現している
LDK
リビング夕景。間接照明で仕上げ素材を強調している
LDK
リビング夕景。シンプルな照明計画で洗練された空間となる
Terraceテラス
テラスを介してリビングと多目的空間が一体利用可能
Facade nightscape外観 夜景
ファサード夕景
撮影:井田佳明