HOUSE
舞台をつくり景色と自然をとりこむ家
ウミトクラスイエ
2017.03
- 所在地沖縄県宮古島市
- 階数地上1階
- 床面積90.34㎡
CONCEPTコンセプト
敷地は宮古島。その中でも住宅・アパートがどんどん立ち並んでくる久松地区にある住宅。計画敷地も新たに区画整理された敷地の一番奥に位置する。周辺は現時点で建築中で囲まれる予定である。
施主から強く熱望された事はタイトルにもなっている海を眺めながら、生活していきたいという事だった。
通常の断面レベル設定では、海のみえる方向にはサトウキビ畑により海が遮られているため、そこでLDK・テラス・和室・水回りを一つの舞台とみたて約1.5mの高さでフロアレベルを浮かす計画としている。
1段視線をあげる事でLDKの大きな開口、和室の開口、浴室の開口からは、宮古島の豊かな自然を室内にとりいれる。サトウキビ緑、海の青、伊良部大橋、青い空、白い雲。豊かな自然が季節事に毎日とりこまれる。
またリビング開口は北側に大きくとっているため1年を通し明るい住宅が期待できる。
視線をあげるために室内をスキップする事により、家にもリズムができ寝室や子供部屋の諸室は逆に落ち着いたプライベートな空間となった。
今後の敷地環境の変化を考慮し今回は閉じる所、開けるところ。自然をうまく取り込みながらも今後の生活が落ち着いた暮らしができるような開口部にメリハリを持たせたファサードデザインと空間構成を意識した住宅となっている。
PHOTO GALLERY
Façade南側外観
駐車場側より外観を見る。打ち放しを黒く染めボックスがういたように強調したユニークな外観デザイン。
Façade南側外観
正面に設けられた二つの階段。右側はリビングに続く玄関に。左側はサービスコートへ上がる。沖縄のヒンプンを参考にした導線計画。
LDK
階段をあがって玄関側からLDKをみる。Flha地面より1.5m程度あがる事で眺望を確保した計画となっている。
LDK
LDK・畳間を一直線に配置し奥行きのあるデザインにしている。
Dining kitchenダイニングキッチン
ダイニングテーブルやキッチン収納などもオリジナルで作成。キッチン収納のながれの中にはPCデスクを組み込むなど多機能な家具となっている。
Kitchenキッチン
キッチン側よりリビング、和室をみる。和室建具は壁に収納されており、90度回転する仕組み。
Dining・Kitchenダイニングキッチン
キッチンとテーブルを直線に配置したアイランド型。テーブルで料理の盛り付けなどもでき団欒できる。
kitchenキッチン
キッチンから海をみる。さとうきびが伸びた時期にも景色がたのしめる。
Japanese-style room和室
奥のにじり口をひらくと、1.5m下がった子供部屋へとつながる。右の階段はスキップしたリビングと子供部屋や寝室とをつなぐ階段。
Stairs階段
寝室や子供部屋からLDKは景色をみるためスキップさせている。
Kids space子供部屋
和室から子供部屋へはパイプをつたっておりる事ができる。またスキップを利用し床下収納を作成した。
kitchenキッチン(夕景)
キッチン側より夕方のテラスをみる。
Façade北川外観(夕景)
北側庭より外観をみる。LDKからテラスが連続し一段あがる事で眺望を確保している。
Façade南側外観(夕景)
南側外観夕景。スキップした外観のため平家よりボリュームがあり、特徴的な外観となっている。
Façade南側外観(夕景)
階段下の余白が浮遊感を感じさせる。
撮影:石橋マサヒロ