HOUSE
飛行機をモチーフに。趣味とストーリーを詰め込んだ家
プレインハウス
2017.03
- 所在地沖縄県宮古島市
- 階数地上1階
- 床面積101.41㎡
CONCEPTコンセプト
敷地は宮古島市内の西里。島の中で一番の住宅密集している場所といえる。
住宅の名前についているプレインはPlane=「飛行機」と「飛行機の翼」という意味からつけている。住宅を計画する際、当たり前ではあるが間取りだけでなくいろいろな要望をヒアリングする。施主との話で学生時代は飛行機に関する専門学校にいっていた話を伺った。プランをしながらそうした飛行機のイメージを家に含めたいと思い計画した。即物的なデザインエッセンスではあるが、旅客機を模した窓や、ファサードデザインは飛行機をモチーフとしており、また平面計画にもこの飛行機という考えは影響している。
宮古島のみならず地方の地域ならではあるが、住宅を考える際悩むのは実は子供部屋の存在である。島では早くすれば中学校、そして高校と都会にくらべ早い時期に家から一度子供達は独立する。ともすれば住宅をたてても10年後には夫婦二人暮らしというパターンもありえる訳である。そうした状況からよく話合った事は「部屋名は変化します」という事。つまりいろいろなストーリーづくりをした。子供部屋は二部屋だが、可動の収納を寄せれば大きな一部屋。子供がみんな小さいうちは全員で寝て思い出をつくろう。その間寝室は納戸でも良い。子供が大きくなりそれぞれ部屋を持ちたくなれば、収納で仕切り二部屋にすればいい。そうすれば初めに計画した通り寝室は寝室となる。
収納場所として計画している半地下なパントリーやロフトは今は小さな子供達には格好の遊び場である。いつか子供達が独立すれば、子供部屋は趣味の部屋にかわるかもしれない。また子供達も所帯を待ちたくさんの人が集えば、和室は客間に、そして庭やロフトは遊び場とかわる。
室名を意識しない家づくり。すべての部屋を大きなストーリーで繋ぐ。実はライフスタイルの変化に対応できる沖縄住宅といえる。
PHOTO GALLERY
Facade西側外観
大きな庇、飛行機の窓をモチーフにした外観デザイン。
Facade西側外観
西側の為あまり開口をあけず、日射をやわらげる。西側には玄関、WCLなどを配置しすることで西日対策をしている。
Entrance玄関
外部に面する飛行機の窓を配置。家形の小さな扉はあけると荷物を階段した倉庫にいれる事ができる。
Entrance玄関
家形の扉をあけた様子。かえっってきた際に階段した倉庫に荷物をいれたりもあるが、愛嬌あるデザインを心がけた。
LDK
玄関側からLDKを見る。和室まで連続する空間となっている。
LDK
LDKをみる。テラス庭へと続く空間となっている。
Kitchen・Dininngキッチン・ダインング
リビング側よりキッチンダイニングをみる。ダイニングテーブルがキッチンから一直線となるため料理が出しやすい。キッチン中心の家。
Dininngダイニング
ダイニング奥に階段がある。これは階段をあがるとロフト型のクローゼット(黒の木建具上部側)へと続く。黒建具下部側は半地下の書斎スペースとなっている。
Study勉強部屋
前写真(黒建具下部側)の半地下書斎兼勉強部屋。
Loft・WCLロフト・クローゼット
前写真(黒建具上部側)の天井裏物置(ロフト)階段から上がる事で利便性が良いように設計している。
Stairs階段
ロフトへ上がる階段上部よりリビングを見る。階段も腰掛け寛げる場所となっている。
Japanese-style room和室
リビングから続く和室。将来仏間スペースとして設計。
Japanese-style room和室
床の間壁横には建具を入れ込む。建具は敷居鴨居にあわせて90度回転する作りとなっている。
LDK
和室からLDKを見る。沖縄ならではのお祝いごとに対応できる作りとなっている。
撮影:石橋マサヒロ