HOUSE
内部と外部が緩やかにつながるオウチ
コネクトハウス
2017.04
- 所在地沖縄県読谷村
- 階数地上2階
- 床面積147.02㎡
MEDIA / AWARD
JCD OKINAWA 空間デザイン賞2019 入選
詳しくはこちらCONCEPTコンセプト
自然豊かな読谷村の一角。生まれ育った実家の隣、先祖から受けついだ土地に、後の代にもつながっていく家を。そんな施主の希望から家づくりが始まった。
来客の多い施主の為に、リビングは面積を広く取りやすい2階に計画。隣接する和室と一体利用することで広々とした空間に客人を迎え入れる面積を確保した。さらにキッチンの床を1段高くすることで自由に腰掛けることができる場を用意。その下は収納としてスペースを有効活用している。
リビングなどパブリックな空間の内装は過ごしやすさを第一に考え、床は感触の良い無垢材のフローリングを使用。天井、壁は明るく柔らかな印象の白をベースに、要所に混ぜた黒鉄やステンレスの素材が空間を引き締める。
プライベートな部屋には杉材の床、コンクリート打ち放しの天井にライティングレールなど、施主の好みを思い切り反映。部屋毎に印象が異なり、日々の生活が楽しく豊かになる空間としながらも、生活スタイルの変化に対応しやすい間取りとした。
外観はすっきりとしたシンプルな形状ながら、テラスの壁に有孔折板を組み合わせることで印象的なデザインとなった。
テラスに配されたこの折板は、リビングの大開口のサッシを開け放っても適度に視線を遮りつつ柔らかな光と風を呼び込み、内と外を緩やかにつなげる役割を果たす。その効果を満足に得られるよう、開口率にも配慮した。
キッチンの床に腰掛けて会話したり、テラスで風を感じながらまどろんだり。家族、客人に関わらずその場にいる人がそれぞれお気に入りの場所でくつろぎながら、つながることができるオウチとなった。
PHOTO GALLERY
Facade南東側外観
有孔折板をコーナーに配した印象的な外観。
Facade東側外観
駐車スペース。2階テラスの跳ね出し部分が庇となり、雨が降っても玄関まで濡れにくい動線。
Entrance玄関
天井の高い広々とした玄関。ヘリンボーンの壁がリズミカルに空間を演出する。
Entrance玄関
玄関を見返す。手洗いスペースを組み込んだオリジナルの靴箱がお客様を迎え入れる。
LDK
一体で解放感のあるLDK。白い壁と天井が部屋全体をすっきりとみせつつ、要所で映える黒が空間を引き締める。
LDK
和室からLDKを見る。大開口の窓でテラスともつながり明るく開放的。有孔折板が視線を遮りつつ程よく風を迎え入れてくれる気持ちの良い空間。
LDK
テラスからLDKを見る。キッチンの床の段差は自由に腰掛けることができる居場所となる。
Terraceテラス
リビングと大開口でつながるテラス。緩やかに外部の視線を遮り、落ち着きがありながらのびやかな空間になっている。
Japanese-style room和室
扉を開け放てばリビングと一体空間として利用できる和室。空間に合わせて仏壇もデザインしている。
Den
施主の好みが最大限反映された趣味室。鉄骨フレームの棚などデザイン性と共に、使い勝手も考慮し計画。
Bedroom寝室
明るい寝室。家具を使って空間を仕切ることで子供たちの成長に合わせて間取りを変更できる。
Loftロフト
リビングの高い天井を利用したロフトスペース。
Wash basin洗面台
家族が並んで使用できる、仕切りの無いシャープなフォルムの洗面カウンター。
bathroom浴室
大判タイルですっきりと仕上げた浴室。
Rest roomトイレ
玄関に近い使いやすいトイレは、使う人に驚きを与える遊び心のある配色とした。
Rest roomトイレ
雰囲気を変えたもう一つのトイレ。
Facade南東側外観 夜景
昼間とは印象の変わる夜の表情。温かみのある光が家族の帰りを出迎える。
撮影:lalafilm